ドイツ語圏日本学術振興会研究者同窓会創立30周年記念

Prof. Dr. Heinrich Menkhaus
Prof. Dr. Heinrich Menkhaus

メンクハウス・ハインリッヒ会長

1995年8月26日、元JSPSボン研究連絡センターに集まり、10名の元学振奨学金を受給されたドイツ人研究者が、ドイツ民法に基づいて社団法人として学振同窓会を設立しました。設立当日はJSPSボン研究連絡センターの所長の新井榮一元東工大教授と彼の後任の田中靖郎元名古屋大学教授が同席しました。主に新井教授の推薦により、世界で最初の学振同窓会として設立することとなり、2025年の今年、創立30周年を迎えました。なお、のちに新井教授と田中教授は同窓会名誉会員に任命されています。

同窓会は、受け皿として社団法人を選択したため会員制を取り、会員は会費を支払うことになりました。定款により、最初から学振の奨学金を受給した研究者は正会員、それ以外の研究者は準会員になり、機関会員も準会員として入会出来るようにしました。のちドイツだけではなくドイツ語圏、つまりオーストリア、スイス及びルクセンブルクの研究者も会員として受け入れることになりました。2025年現在、会員はほぼ500名で、機関会員は約30に上っています。機関会員とは、主にドイツ語圏と日本の間の学術交流に支援される機関で、中にはドイツ語圏に事務所を支える日本の大学も入会していただいています。また、最近では特にドイツ語圏に設立された日本人研究者の任意団体との繋がりに力を入れています。

同窓会の活動に関してドイツ語圏と日本を分けて紹介させていただきます。ドイツ語圏では、設立当初からJSPSボン研究連絡センターと共催し、毎年様々な学問をテーマとした「日独学術シンポジウム」を開くことにしました。シンポジウムでは、同数のドイツ語圏と日本人研究者が研究報告を行い、またテーマに関する学術発表に入る前にはドイツ語圏の共催大学との日本交流の歴史が報告されます。また、シンポジウムとは別に、同窓会会員が別のドイツ語圏の同窓会員と自身の共同研究者、ドイツ語圏滞在中の日本人研究者を招待し、会員のみのための学術イベントである「会員による会員の招待|も毎年行っています。次に、会員の中の約60名は日本にて研究もしくは仕事をしているため、日本でもイベントを行っています。日本の機関会員を会場として日本での総会を毎年開催し、それとは別に、年4回の会員の報告会を開いています。

同窓会はドイツ語、英語、日本語のウェブサイトで同窓会の活動を発信しています。また、会員がドイツ語圏、または日本の学術関係のニュースを収集し、会員自身も情報を発信出来るメーリングリストや、ニュースレターを年4回刊行する等、会員向けのサービスを提供しています。さらに、ドイツ語圏で行われる日本学術関係のイベントでの、日本の学術環境のプレゼンテーション、個人面談や、文科省のトビタテ JAPANへのアドバイザーとしての出席などによる日本に留学または在外研究を行う予定がある、もしくは行ってみたい学生や研究者に対しての支援など、様々な活動を実施しています。その他、会員の活動を支援するため、独日学術交流ネットワークを構築した優れた学者にドイツ語圏⽇本学術振興会同窓会賞(JACA PRICE)を授与しています。

これら様々な同窓会の活動が認められ、2012年、日本外務省で外務⼤⾂表彰を受賞しました。今後も、ドイツ語圏で日本との研究を行っている研究者または日本で研究しているドイツ語圏の研究者に是非会員になっていただきたいと思います。

1996: 1st Club/JSPS Symposium in Raunheim
2023: 26th Symposium in Kiel